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2022/12/10
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毎日の子どもたちの活動の中で、活動のねらい、活動の目標がもちろんあるのですが、その大目標として、「大人の言うことを素直に聞くおりこうさんな言動を身につける」、というような目標はありません。

どういう目標が立てられているかといえば、認定こども園教育要領や保育所保育指針などでは、共通して、「自分で主体的に考え動くことができる」、というような態度を育む、線で一致しています。

子どもたちが自分で主体的に動くということは、大人の言うことを聞かない自由な姿ではありません。

混同されやすいところかもしれませんが、子どもたちの課題の設定は大人が設定するのですが、その枠の中で、子どもたちが課題に興味を持って自分から課題に取り組んで、できたり失敗したり葛藤したり、そこを大人がお手伝いして前に進むように応援する、というイメージです。

ですから、何でも大人が子どもたちの先回りをして代わりにやってあげたり、回答を先に示してお世話をやくことばかりに時間を費やすのでもないです。

保育のネライというと、誤解が多いところでもありますので、大人同士のお話合いとかコミュニケーションを大切にしています。

 

2022/12/09
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小学校に入ると、実際に算数とか国語とか、文字・数のお勉強に入っていくのですが、そこではたくさんの事柄を記憶していかなければなりません。

記憶力が良い、良くないの差は個人差としてあるのかどうか、ここでは触れませんが、絵本やわらべうたなどで言葉遊びを体験していたり、ゲームやピース遊びなどで数遊びを体験している子は、小学校学習にスムーズに入ることができます。

就学前の勉強する力の土台はレディネスなどとも呼ばれますが、これは幼少期の日常的な生活体験や大人との遊びの体験の中で、どれだけコミュニケーションしたり、具体的な物を使って自分から操作して何かを作っていくプロセスの中で育まれる、となります。

ここを飛ばして、「2と3を足したらいくつになる?数えてごらん。」と子どもたちと一緒に答えを出そうと思っても、なかなかスムーズにいかない、その原因は、この質問の中に、言語体験と複数のピースを組み立てたり、配膳したり、といった日常体験のない中で何かを考える、ということは子どもたちにとって大人が思っているよりも相当難しいことだからと言えます。

このことは、多くの小児科医や発達心理の先生などからも主張されてきました。

子どもたちにとっての遊びや日常の些細な生活体験といえども、実は大切な物の土台になっている、ということが毎年たくさんの子ども達の成長の順序を見ているとよくわかります。

 

2022/12/08
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例として、数の感覚を子どもたちに身につけてもらいたい、と思ったときに、サイコロを振って、6が出たら6回拍手、4が出たら4回ジャンプ、2が出たら2回先生とハイタッチ、のような活動の方法があるとします。

就学前の子どもに、ここで1から10までの数字を書いた紙を配って、2と4を足したらいくつになる?頭の中で考えてごらん、と直線的な指導はしません。(一般的には)

これは、学習指導要領にも書いているとおり、小さな子ども達には具体的な物を使って遊びとして数の活動をした方が、数の感覚の習得には有利だからです。

理由は楽しく面白く感じる活動の中でこそ、脳の前頭葉が発達していくからです。

この楽しいというのは、ふざけたり、勝った負けたの楽しい、ではなく、こうしよう、ええでもない、こうでもない、と試行錯誤するところの「楽しい」になります。

先生も子どもたちと一緒に楽しめる活動にする、そのためのノウハウだったら当園にたくさんありますし、現在はインスタなどを見てもそういった動画がたくさんアップされてますね。

 

2022/12/07
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子どもたちがハサミで色画用紙を切って何かのカタチを作る、という活動をクラスで計画して、担任がそれを指導する、というシーンで見てみると、もし、担任がハサミの切り方や、切った色画用紙の出来栄えで叱ることを繰り返す指導方法をとるとしたら、子どもたちは現場で何を獲得するでしょうか。

子どもたちの興味関心は、色画用紙を工夫して切って自分のイメージ通りにチャレンジすること、に向かうでしょうか。
たぶん、こういうときの子どもたちの興味関心はそこには向かわず、いかに大人から叱られないか、に向かうでしょう。

子どもたちが成長するためには、すなわち、子どもたちの脳の前頭葉などが発達するためには、与えられる課題に対する興味関心とそれに取り組むときの楽しさが必須です。

ですので、楽しさのない、先生から叱られはしないかと気にしながら、そのために色画用紙を切る活動をしても、脳の前頭葉が働いていることはなく、むしろ、危機を感じてより本能的な自己防衛反応うぃ起こす部分が働いて、その緊張で手を動かして、作品を作るのみで、その他の何かの実質的な成長などというのは具体的に見つけられないと思います。

しかし、この出来上がった作品や、演奏や、劇の結果の部分のみを見て、成績のように子どもたちを簡単に評価してしまう、ということにならないようにしなければならないと思います。

子どもたちの成長や発達を期待するなら、まず活動が楽しくなるように大人が導入すること、指導するに際しては叱ったり怒ったりするのではなくて、励ましたり、例を示したり、ヒントを与えたり、手伝ったり、そういったことでクラスの子どもたちは見違えるように変化してきます。

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