注目行動について
- 2021/07/17
ちゅうりっぷぐみのお友達は身の回りの物が重なり始めて見立てることができれば、ごっこ遊びの時代の幕開け。当たり前ですがごっこ遊びもチンパンジーの世界にはなく、他の人と共存するための役割を身につけるための見立て、模倣の繰り返しの時代に入ります。
昨日の続きで注目行動について。子どもたちが普通に遊んだり食事をしたり日々の活動の中で、何かの理由で自分の居場所がない、自分は受け入れられていない、などと感じると、「私を見て」メッセージのために大人にまとわりついたり、誰かに関わっている大人をずっと呼び続けたり、ほら見てこんなの作ったよ!などなど、どこにでもある普通の注目行動が出てきます。
きょうだいが多かったりすると基本大人はすべての子が心いくまで満足して注目して関わることは至難の技だと思います。だからこそ主体的な遊びやお友達との関りが必要になってくる余地が出てくるのですが、例えば、普通に大人に注目行動しても注目してもらえないとき、子どもたちは(大人も含めて)どんな段階に進んでいくのでしょうか。
普通に私を見て!とメッセージを発しても注目してもらえないとき、人間は陰性の感情を持って、わざわざ大人やお友達の嫌がることをして注目を引こうとすることがあります。
負の注目行動と呼ばれるものですが、実は私は真正の負の注目行動というのはあんまり見たことがありません。どちらかといえば普通の注目行動にとどまっている場合が多いです。
わざわざ人の嫌がることを言ったりしたりしてさーっと逃げて陰で様子を見ている、なんていう子どもや大人は確かにいますよねー
こういう子どもに対する対応法は負の注目行動に対しては「注目しない」です。
注目しない、というのは無視したり無関心を装うことではありません。だから対応がかなり難しく感じるのです。注目しない、というのは感情的な対応をしない、という意味です。
負の注目行動というのはターゲットになる人の感情をかき乱すことが目的なので、これらに対してはこちらのすべきことを普通にして特にそれ以外のことで対応をしない、というのが原則になります。
ということは、子どもが汚い「〇〇〇〇!」という大人の嫌がる言葉を投げつけた、例えばこれに対して真顔で「それって言ってはいけないことだったよね?」「ちょっとよくわかんないだけど」というのもひとつの対処になるでしょう。陰性の感情がこもってないことが前提です(難しいですよね)。
これが怒りに震えて目をつり上げて「そんなこと言っちゃいけないって言ったでしょー!」「ちょっとよくわかんないんだけどー!」と激怒すると、それは相手の子の目的を達成してしまっていることになる。難しいですね。
次はこうして負の注目行動をとっても注目されない場合、そういった子どもや大人はどういった段階に進んでいくのでしょうか。